ティール組織における3つの特徴と仕組み〜ティール組織から紐解くチームコーチの重要性〜vol.1

ティール組織における3つの特徴と仕組み〜ティール組織から紐解くチームコーチの重要性vol.1〜

この度、CRR Global Japanではミドルマネジメントが自走する組織を生み出すためのプログラム組織内チームコーチ™️養成プログラムを開催することとなりました。世の中の急激な変化に組織が対応していくには、ミドルマネジメント層が本来の役割を果たしていける状態をどう作り出すのか、またどう現状を認識し自組織に働きかけていくのかが鍵になってくると我々は考えています。この組織テーマに対してORSC®で応えていきたいと思い、今回この企画に辿り着きました。キーワードは「チームコーチ」

2020年8月『ティール組織』の解説者、嘉村賢州さんをゲストに迎えオンラインイベント『リモートワーク時代における未来の組織開発 〜ティール組織から紐解くチームコーチの重要性〜』を開催しました。本記事ではイベント内の嘉村賢州さんによる「ティール組織の特徴や仕組み」の紹介を中心に一部抜粋し、編集したものをミニコラムとしてお届けします。

<ティール組織から紐解くチームコーチの重要性>

vol.1 ティール組織における3つの特徴と仕組み(今この記事を読んでいます)
vol.2 ティール組織におけるチームコーチ事例3選
vol.3 対話で深める「チームコーチ」とは?
vol.4 ORSC®の智慧をチームコーチングへ生かす
vol.5 リモートワークにおけるチームコーチの可能性

ティール組織における3つの特徴

嘉村:ティール組織には以下の3つの特徴があると言われています。

1つ目が「自主経営」で、「上下関係ではない新しいカタチの組織構造である」ということ。

2つ目が「全体性」で、人をコマや歯車のように扱う機械的な組織ではなく、「一人ひとりがありのままで働ける、安心安全で本領を発揮できる環境をつくっている」という特徴です。

3つ目が「存在目的」で、企業の目的が生存と最大化になっている中、「わたしたちは、どんなギフトを世の中に提供できるのか」ということを常に探求し続けているというイメージですね。これも誤解が多いのですが、「ミッション・ビジョン・バリュー」のように事前に定めた戦略ではなく、組織で色々なことを試行錯誤しているうちに「このためにやっていたんだ!」と後で気付くような感じのもので、しかし確実にわたしたちに根付いている、そういうものを「存在目的」と呼びます。

ティール組織の特徴的な仕組み

日本でも「ティール組織」が広がっていく中で、「ノールールがティール組織だ」というような誤解があったりしますが、世界中のティール組織を見ると、全然ノールールではなくて、様々な仕掛け・仕組みがあります。組織によって違いはありますが、割と共通する仕組みをリストにしたので、それを見ていきたいと思います。

ティール組織の事例の中で特徴的に現れている様々な試み
性悪説のたくさんのルールやプロセス
↓
性善説の最小のルールやプロセス
リーダー・マネージャーをおかない
明確で細かい役割の定義と流動的な変更(×役職)
助言プロセスによる意思決定
紛争(対立)解決の技術
構造化されたミーティング
 (エゴが出ない、民主的)
チーム重視の実績管理
応援・祝福ベースの評価・フィードバック
働く仲間による採用
 基準は「一緒に働く運命を感じるか」
コーチ・メンター
ストーリーテリング
内省の空間や場所(マインドフルネス)
明文化しない、あるいは進化し続ける存在目的
計画・目標・予算が無いあるいは簡素化
大集団での対話(ホールシステムアプローチ)
基本ルールの共有
 (安心・安全な文化を育む要素・新しいコミュニケーションや仕事の進め方のルール)
自由なオフィス環境
チームコーチ

今回のイベントで注目したいのは、チームコーチですね。海外のティール組織の一部ではチームコーチの導入が普及しているし、わたし自身も、ティール組織的な組織経営をする場合において、チームコーチが結構な成功要因ではないかというように思いはじめています。

「ティール組織から紐解くチームコーチの重要性vol.2」では、ティール組織でどんなチームコーチを取り入れているのか、3つの例を採り上げたいと思います。


【ティール組織から紐解くチームコーチの重要性vol.2】

【イベント記事全編】

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